【自然素材の家のメンテナンス完全ガイド】手間・費用・経年変化との上手な付き合い方

無垢材の床、漆喰や珪藻土、そして珊瑚由来の塗り壁。

自然素材の家は、素材そのものが持つ力を活かしながら、

時間とともに表情を変えていく住まいです。

一方で、

「お手入れが難しそう」

「維持費がかかるのでは」と不安に感じる方も少なくありません。


ですが実際には、

素材の性質を理解し、ポイントを押さえた手入れを行えば、

無理なく長く快適に暮らせるのが自然素材の家の特徴です。

この記事では、自然素材の工務店の立場から、

  • 自然素材の家ならではのメンテナンスの考え方
  • 素材別のお手入れ方法
  • 長期的に見た費用の捉え方

をわかりやすく整理してご紹介します。


目次

自然素材の家は「こまめな手入れ」で美しさが続く

一般的な住宅とのメンテナンスの違い

ビニールクロスや合板フローリングを使った一般的な住宅は、

日常的な手入れは少なくて済む反面、

年数が経つと壁紙や床をまとめて交換する必要が出てくることがあります。

自然素材の家は、

  • 床は数年ごとにオイルで保護
  • 壁は汚れた部分だけを軽く補修

といったように、

小さな手入れを積み重ねることで、素材の機能と見た目を保つ住まいです。

頻繁に大きな工事をするのではなく、日々の暮らしの中で整えていく点が大きな違いといえます。


経年変化を「味わい」として楽しむ考え方

自然素材は、年月とともに少しずつ色や質感が変わっていきます。

無垢材が深みのある色合いになったり、

壁にうっすらと生活の跡が残ったりするのも、その家で過ごした時間の証です。

自然素材の家は、常に新築の状態を保つことを目的とするのではなく、

変化を受け入れながら育てていく住まい

その感覚を持つことで、メンテナンスへのハードルもぐっと下がります。


素材別|自然素材のお手入れ方法

無垢材フローリングのお手入れ

無垢材の床は、木本来の調湿性や断熱性を活かした素材です。

その分、水分や強い摩擦には注意が必要ですが、基本を守れば扱いは難しくありません。

日常のお手入れ

  • 掃除機やほうきでホコリを取る
  • 乾拭きを基本にする

水拭きが必要な場合

  • 固く絞った布で軽く拭く
  • 洗剤は使用しない

定期メンテナンス

  • 3〜5年に一度を目安に自然系オイルを塗布
  • 木目に沿って薄く塗り、余分なオイルは必ず拭き取る

塗装後は半日〜1日ほど換気しながら乾燥させると安心です。


珪藻土の壁のお手入れ

珪藻土は微細な孔を持ち、湿気を吸ったり放出したりする調湿性に優れた素材です。

表面は繊細なため、やさしく扱うことが大切です。

普段のお手入れ

  • ハタキや柔らかいブラシでホコリを落とす

汚れが気になる場合

  • 消しゴムで軽くこする
  • 濡れた場合は、こすらず押さえるように水分を取る

大きなシミや欠けが出た場合は、補修材を使うか施工業者へ相談しましょう。


漆喰壁のメンテナンス

漆喰は消石灰を主原料とする塗り壁で、調湿性や抗菌性に優れています。

年月とともに硬化が進み、独特の落ち着いた風合いが生まれます。

基本のお手入れ

  • 乾いたハタキでホコリを払う

注意点

  • 果汁やコーヒーなど酸性の液体はシミになりやすい
  • 水拭きは最小限にとどめる

細かなひび割れは構造上の問題ではなく、補修も可能です。


珊瑚の塗り壁のお手入れ方法

珊瑚の塗り壁は、海由来の自然素材を原料とした壁材で、

調湿性や消臭性に優れ、やわらかな質感が特徴です。

化学物質を含まず、空気環境を整える素材としても注目されています。

日常のお手入れ

  • 柔らかいハタキやブラシで軽くホコリを払う
  • 基本的に水は使わない

軽い汚れが付いた場合

  • 消しゴムでやさしくこする
  • 強くこすらず、表面を傷めないように注意

注意点

  • 水分を含むとシミになることがあるため、水拭きは避ける
  • 衝撃や摩擦には弱いため、家具の移動時などは注意

小さな傷であれば補修材で対応可能ですが、

広範囲の補修や色合わせが必要な場合は施工業者への相談がおすすめです。


自然素材の家にかかるメンテナンス費用の考え方

自分でできるメンテナンスの費用感

自然素材の家のメンテナンスは、

軽度なものであれば大きな費用はかかりません。

  • 無垢材用オイル:数千円〜1万円程度
  • 壁の補修材:1,000〜2,000円程度(ほっとスマイルハウスの場合はお引渡し時にお渡ししています)

ホームセンターや通販で手に入る材料で対応できるケースが多く、

計画的に行えば負担は抑えられます。


築年数ごとのメンテナンスの目安

築10年まで

  • 無垢材のオイル塗装
  • 塗り壁の軽い補修

築20年前後

  • 必要に応じた床や壁の部分補修
  • 水回りや外装部分の点検

自然素材の家では、見た目や暮らし方に合わせて、

手を入れるタイミングを選べるのが特徴です。


自分で行うか、業者に任せるかの判断基準

DIYで対応しやすいメンテナンス

  • 無垢床のオイル塗装
  • 小さな汚れや欠けの補修

多少の色ムラも含めて「味」と感じられる方には、DIYメンテナンスが向いています。


専門業者に相談した方がよいケース

  • 壁一面の塗り直し
  • 大きな欠けやひび割れ

困ったときに相談できる工務店の存在は、自然素材の家を長く楽しむうえで欠かせません。


自然素材の家は「完璧を求めない」住まい

手をかけるペースは人それぞれ

自然素材の家に、決まった正解のメンテナンス方法はありません。

気になったときに整える、余裕のあるときだけ手をかける。

そんな付き合い方でも十分に成り立ちます。

素材の変化を受け入れながら暮らすことで、住まいへの愛着は自然と深まっていきます。


まとめ:自然素材の家は、暮らしとともに育つ住まい

自然素材の家は、

  • こまめな手入れで美しさを保てる
  • 大がかりな修繕が少ない
  • 時間とともに価値が増す

そんな特徴を持つ住まいです。

無理のないメンテナンスを続けることで、

10年後、20年後も心地よく暮らせます。

家づくりを考える際は、素材の魅力だけでなく、

住んだ後に相談できる工務店かどうかも、ぜひ大切にしてください。

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